『ヘンリー六世』
第三部 薔薇戦争
さて、最終日。
三日目にしてやっと、この世界観がすんなり入ってくるような体調に。
各人のキャラクターも少しずつ際立ってきたところで、
笑うべき(?)ところで少し笑うことができました。
昨日まで、全く”面白い”と思える場面がなかったんだもん。
それにしても、まぁ、なんていうか、
イギリス人の特性なのか、フランス人の特性なのか、
はたまたシェークスピアならではなのかわかりませんけど、
変わり身の早いこと早いこと。
そして、よくもまぁ、あれだけの形容詞が思い浮かぶわと感心しきりですよ。
人の悪口、一つ言うにも、あれだけ種類があるんだなぁと。
ヘンリー六世。気弱で優柔不断とも取れるし、平和主義という言い方も出来る。
この時代のこの地位に生まれてきたのは不憫だったとしか言えません。
ヘンリー六世とマーガレット王妃。ベルバラ好きとしては、
ルイ16世とマリーアントワネットの関係に似てるのかなとちょっと思ったり。
ほんと、3日目にしてやっとです、ヘンリー六世に興味。
今日の芝居の中で、親が子を殺し、子が親を殺し、または、親の敵・子の敵といった話が
たくさん出てきて、色んな人がその悲しみを訴える芝居をしたわけですが、
その中でもなんといってもマーガレット(中嶋朋子)が息子であるエドワード(ソニン)を
亡くした時の芝居がすごかった。
同じように子どもを亡くした父親の芝居を渡辺徹もしてるんですけどねぇ・・・・なんか違う。
”父と子”ではなく、”母と子”という関係が私にそう思わせるのかもしれないけど、
それだけじゃない!と思う。さすが、蛍、恐るべしです。
ソニンさんは・・・今回はヘンリー六世とマーガレットの息子を演じてました。
何歳ぐらいの設定なのかな?美少年という役柄。
顔も童顔でしたし、違和感はなかったかな。
中嶋朋子よりガタイは良いものの、若干背が低かったし。
気質は、ヘンリーには似ておらず、思いっきりマーガレット譲り。
マーガレットが、「(エドワードの強気な発言に)国王にこれだけの気概があれば、、、」
といったのがとても印象的でした。
ほんと、ヘンリー六世がねぇ・・・でも、そうやって時代は前に進んできたんだなと。
さて、総評としては。
ん~、3部作なだけあって、3部まで見ないと全体を楽しめないのが、結構重たい。
歴史を知った上で見ると大分違うと思うので、
次回、もし見る機会があれば、面白いかなとも思う。
そういえば、蜷川幸雄がやるんだよねぇ。↓
http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2010/p0311.html上川さんだし、見比べてみると面白いかも・・・とも思うんだけど、
大竹しのぶと中嶋朋子を比べなくてはいけないというのは、個人的になんか嫌。