エンジニア:橋本さとし
キム:ソニン
クリス:照井裕隆
ジョン:岸祐二
エレン:RiRiKA
トゥイ:石井一彰
ジジ:池谷祐子
見てきました。いやぁ、熱い。ソニンは熱い。
橋本さんにも言われてました「どのキムよりも顔が近い!熱い!」と。
前から3列目という良席にも恵まれ、その熱さを存分に感じてきました。
千秋楽でなくても、感極まりやすいソニキムですけど、
さらに輪をかけて、感極まってました。
よく、あの涙状態で歌えるなぁ、と感心したほど。
ソニンの場合は、歌を聞かせるとかではないです。
他のキムを見たわけではないけど、たぶん、おそらく、
歌は上手いほうではないでしょう。
ミュージカルなんだけど、それ以上に芝居、というか、なりきりです。
いかにキムになるか、キムを感じさせるか、届けるか。
そういう意味では、他のキムには絶対負けないだろうって思います。
(他のキム見てないけど。)
だって、若干怖いですもん。
歌いながら、感情が高ぶり、手とか震えだしちゃってるし。
あれ、演技じゃないです。本人気づいてないトランス状態みたいなもんですから。
見てなかったこの2ヶ月の成長といえば、
よりキムになっていたってことでしょうか。
キムの若さと境遇からくるあのまっすぐな、
時に人の話を聞かないような猪突猛進な、感情の起伏が激しい感じ。
ソニンがキムで、キムがソニンで。
あぁ、なんだろう・・・表現し難いんだけど、とにかくすごいものを見ました。
ソニン以外のメンバは、というと。
エンジニアの橋本さん。市村さんとしか比較できないけど、負けてない。
チャラっとした感じがとてもステキ。
クリスはアンサンブルからの出世組の照井さん。
さわやかな好青年さは井上さんと同様。
でも、若さゆえに無茶しそうな感じというのがなかったので、
キムと恋愛しているベトナム時代にはちょっと違和感が。
その分、アメリカに帰国したあとに苦しむちょっと大人になったクリスは、
似合ってました。
ジョン役は岸さん。この方もアンサンブルからの出世組のようですね。
でも、私は坂元さんの歌声に魅了されてしまっているので、若干弱い。
坂元さんのブイドイは号泣なのに対し、岸さんのは、うっすらぐらい。
エレンのRiRiKAさんは、綺麗な歌声でした。
大人になったクリスなら、こちらを選ぶのは仕方ない。
トゥイの石井さん。この方、あまり経験ないようだけど、
狂気な感じ、出てました。
以上の方々、みな東京公演千秋楽ということで、
一言ずつ挨拶ありました。
その中で、印象残ったのは、照井さん。
この演目を帝国劇場という舞台を「鍋」に例えてました。
そして、やはりソニン。
泣きながらしゃべる子供のように、
ヒックヒック言いながら、一生懸命伝えようとしてました。
「これほど続けるべきミュージカルはない。」
「お話は悲しい結末ですが、役者としてはいつも幸せでした。」
そして、ソニンならでは、
「40回やった中、一度たりともキムを生きられなかった回はない。」
言い切ってましたね。
ソニンにとっては、とにかく大きな舞台。
これをきっかけに舞台を中心としていくことでしょう。
ちょっとうれしいようなさびしいような。
新たなファンも獲得したようだし、これからも大きく羽ばたいてください。
私がソニンのファンになったのは、
努力家だからとか、かわいそうだからとか、そういうことも若干あったけど、
何よりキャパシティが果てしないなって思ったからなんですよ。
わけのわからないパワーに、わけのわからない運動能力。
周りのスタッフに恵まれているとは思うけど、開花しだし、
認められはじめましたね。
これからもがんばれ、ソニン。
それにしても、ミス・サイゴン。
泣くところはいつも決まっています。
どん底にいながらも生きていた理由といって”タム”を呼ぶところ、
”タム”にチャンスを逃すな、命をあげようというところ、
そして、ブイドイ。このお子様3点セット。
他にも色々あるけれど、この3点セットがずるいです。母は泣いちゃいます。